双極性障害(躁うつ病)

◎患者さんへのアドバイス

この病気になった多くの人にとって、それまで双極性障害という病気は縁遠いものだったでしょう。ですから双極性障害という病名を聞いた時は大変驚き、その診断を受け入れがたく感じた人もいるかもしれません。

医師の診断が間違っていると不信感を募らせたり、怒りを覚えたりした人もいるでしょう。診断を否定したり、自分が精神疾患にかかったことにショックを受けて、落ち込んだりした人もいるはずです。
こうした病気に対する気持ちの動きは、まったく無理からぬことで、避けて通れるものではありません。こういった段階を通り抜けた時、初めて双極性障害という病気に直面し、立ち向かう気持ちが生まれてくるものなのです。
双極性障害から人生を守ることができるのは、患者さんだけです。患者さん自身がいかに早く主体的に再発予防に取り組み始めることができるか、それがその後の人生に大きな影響を及ぼすことを知ってください。
再発の予防にいちばん必要なのは、とにかくきちんと薬を飲み続けることです。何も症状がない時でも、もう大丈夫だと思っても、薬の副作用がつらくても、自己判断で薬を飲むことをやめてしまってはいけません。薬の副作用が強ければ、これを最小限にする方法を、医師と相談しながら考えていきましょう。
また、薬を飲んでいても再発する場合はあります。自分自身で再発の兆候を把握しておき、異変を感じたらすぐに受診し、再発の波を最小限にとどめ、双極性障害のことをあまり考えなくても毎日の生活が楽しく送れるようになることをめざしてください。

 

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