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強迫性障害 強迫観念と強迫行為
患者さんに認められる特定のこだわりの考えを医学用語では「強迫観念」、こだわりに関する不安を振り払おうとしてくり返す行動を「強迫行為」といいます。
人の心配の内容が全く異なるように、強迫性障害は患者さんによってこだわる内容は様々に異なります。けれども、共通していることがあります。それは冒頭にも述べたように、患者さん自身が少なくともある時点で「心配しすぎだ」「無意味だ」「周りの人からみたら、ばかばかしいことを悩んでいると思われてしまうだろう」などと感じていることです。これを「不合理性の認識」といい、強迫性障害を診断するときの重要なポイントの一つになります。
また、こだわった考えや行動は患者さんにとって苦痛な体験で、「こだわりを止めたい」と本人も願っていること、その意志に反して駆り立てられるように「こだわらざるを得ない」のだということ、なども患者さんに共通している重要な特徴です。これは強迫観念と強迫行為の定義そのものでもあります。
つまり、本人の信念にもとづいて、自らすすんでこだわりや快楽から離れられずに“はまってしまう”状態は強迫症状とはいいません。
強迫観念や強迫行為は米国精神医学会によって下記のように定義されています。
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