ひきこもりと家族のサポート

家族にも「元気」と「交流」が必要です。 
家族は、毎日、子どもの行動を目を皿のようにして見守っていることも多く、ちょっとした子どもの変化に一喜一憂してしまいがちです。そのような緊張した毎日に疲れ果てたとしても不思議ではありません。この苦しい状況を誰かに相談したくとも、家庭内のことを親戚や近隣の人に相談するのはかなり勇気のいることです。つい、誰にも相談しないまま時間だけが経ち、家族自身もまた周囲から孤立してゆくこともまれではありません。男性


こうした家族の孤立感や罪悪感を軽減することは、家族が専門家に相談する大切な目標の一つとなります。相談機関が家族にとって唯一本音を話せる場であることもしばしばです。また、持って行き場のない親の気持ちを、安心して話せる人や場所、家族が自分たちの経験や思いを共有でき、孤立感を和らげられるような場所を見つけることも大切です。相談機関が行う「家族教室」や、自主的に結成された「家族会」などがその役に立つでしょう。


周囲の人々には、その家族の「しんどさ」を十分受けとめながら話を聞くことが求められます。


まず家族がどう対応するの?


家族の対応のコツは、「励まし」よりも「ありのままの本人を認める」ことです。 女性
「社会的ひきこもり」という状態は、本人が「元気や自信がなくなっている」状態であり、なおかつ「学校や仕事などに就かず社会的交流が少ない」状態です。「元気や自信がなくなっている」状態が改善していかないことには、「外出」や「就職活動」といった、新しいこと・未知のことへのチャレンジは始められません。 
とすれば、「社会的ひきこもり」という状態を「怠け」や「甘え」ととらえて叱咤激励するのではなく、「元気や自信がなくなっている」状態をどう改善したらいいのかを考えていくことになります。


本人が「ありのままの自分」を認め自分らしい生き方を探っていくためには、「ありのままの自分」を認めてくれる他者の存在が必要です。まずは家族が「ありのままの本人」を認めていくことが、本人にとって自信をつけていくきっかけになります。「このままではだめだ」「どうしてこんなことができないんだ」という言葉や期待は、むしろ本人を追い込み、自信を失わせることにつながりかねません。

家族



 

「ひきこもり」は時間がたてば改善する?