むずむず脚症候群って何?~脚の不快感で寝れない!?(2)

むずむず脚症候群はQOL(Quality of Life:日常生活の質)が 大きく障害される病気。 むずむず脚症候群の症状は夕方から夜間にかけて現れやすいことから「入眠障害(眠りにつくことができない)」「中途覚醒(夜中に目が覚める)」「熟眠障害(ぐっすり眠れない)」などの睡眠障害の原因となり、日中仕事や家事に集中できないなど日常生活に大きな支障をきたすことになります。 また、脚を動かすことで不快な症状は一時的に楽になると言われていますが、会議中や乗り物の中などでは自由に脚を動かすことができず大きな苦痛を感じる、頻繁に症状が起きることで気分が滅入ってしまう、など患者さんのQOLは著しく低下します。 さらに、この病気はまだ一般的ではないため周囲の人に理解されにくく、正しい診断・治療が進まないなどのストレスもQOL低下の原因の一つとなっています。

表現しにくい症状のため、他の病気との鑑別が大切です。 どんな病気に間違われやすいの?むずむず脚症候群では、患者さんがその症状をさまざまな言葉で表現すること、また医師の間でも病気がまだあまり知られていないことなどから、他の病気との鑑別が難しいことがあります。
注意する病気としては、坐骨神経痛、末梢神経障害、うつ病などがあります

 

症状と特徴

自覚症状としてはじっとした姿勢や横になったりしていると主に下肢の部分に(患者によっては、脚のみならず腰から背中やまた腕や手など全身にまで現れる)「むずむずする」・「じっとしていられない」・「痒い」だけでなく、「ピンでなぞられているような」・「針で刺すような」・「火照るような」・「蟻やミミズなどの虫が這っているような」などの異様な感覚が現われ時には「振動」のような感覚まで感じたりする場合もある。また「激しい痛み」を感じるなどさまざま。この苦しさは「脚の中に手を突っ込んでかき回したいぐらい苦しい」と表現する患者さんもいて、特有の辛さがあるそうです。

このむずむずとした不快感や痛みなどの不快な異常感覚・身体症状が下肢や腰・背中・腕などに出現するため、患者さんはこれを抑えるため常に脚を動かしたり身体をさすらなければなりません。

3分の1の患者さんにおいては週に2回以上、中等症から重症の症状が起こる。特に夕方から夜間にかけて症状が増強するという特徴(勿論、日中でも症状が出現)があり入眠障害・熟睡障害や中途覚醒のような睡眠障害の要因となり、また日常の座ったままやじっとした姿勢の活動を阻害されるため放置していると日常生活に大きな影響を及ぼします。 この結果、副次的症状として昼間の疲労感を引き起こします。

実際、患者は昼夜にわたり生活の質(QOL)に悪影響を及ぼす様々な症状に苛まれている。回復が長引けば全身の「慢性疼痛」の症状がでてきます。

症状が悪化すると睡眠障害と過度のストレスから「うつ病」を招き、最悪の場合、自殺する人もいる恐ろしい病気である。早期治療のためにはお早めにご相談ください。


 

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